2023年2月28日 春水
昨日までの肌寒い日とは、ガラリと変って、今日は2月28日、一日違いなのに、春本番そのものの様な「暖ったかーい」日が突然にやって来た。
「さんしゅゆ」と「まんさく」の花が、冬枯れの庭に、今年も一番のりで、春を告げた。どちらの花も、手の届く所の小さい枝に、鋏を入れる。
茶室、玄関、トイレ、などなど、いくつかの花入れに入れてみる。どの花入にも似合うから嬉しい。
ググッ、と春を手許に引き寄せた。
「ブログ」にも、随分ごぶさたしている。気負わずに、思ったこと、感じたこと等これからも書留めて行き度い、と思っては居るのだが、思う様に行かない事もあろう。
1月半ばから、家屋の塗装工事、ベランダ工事、幾つもの工程を経てもう少しで完了という時に、秩父としては可能りの降雪があった。27cm~28cmくらいは降ったろうか?しばらく振りで、静かに降る雪景色を楽しみ、味わうことが出来た。
又、雪の中を時々に警笛を鳴らして走る秩父線も捨て難い。
雪解けを待って一気に工事が完成した。
私はと言うと、工事中は木目込みの人形作りとか、刺繍とか、気まゝな時間を過して居ただけなのだが、工事が終った後、疲れ感が可能りあって、腰痛の初体験をしたり、熱が出たり「年を重ねる」という事は「こんなもの」なのかなと思ったりした。腰痛も軽く済んだらしいが、10日程かかりつけ医のお世話になった。
「つくばい」に通じる「事上沢」の水も、止水栓を開けてやる。一気に満水のつくばいとなった。
冷めたい、冷めたーい、山からの水だ。
山の雪や氷も溶けて、自然の中で小さな水の流れを作っているのだろうな?
まだお茶の稽古をしていた頃、毎年の様に、この頃になると「春水満四沢(しゅんすい したくにみつ)」の短冊を、床の間に掛けたものだ。
禅語の辞典で調べてみた。
陶淵明(とうえんめい)による。
茶席の禅語大辞典 淡交社
春の雪解け水が四方の沢に満ちている。
春は草も木も新しい命の芽吹く季節。その命の源こそが四沢に満ちあふれる水なのである。一椀の水も湯となり茶となって茶の道が生まれたのである。
なるほど……
季節が少しずつ変化して来ている昨今だ。
いつまでも四季の移り変りを楽しく味わえる様な、そんな日本であって欲しいものだ。
戦いなどのない日本であって欲しいものだ。
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